白内障の症状

水晶体の濁り方は一人ひとり違うため、
症状はさまざまです。
主な症状は以下をご参考ください。

• かすむ

  霧がかかったようにぼやけて見えます。

• 視力の低下

  濁った水晶体を通してみるため、視力が低下します。

• まぶしい

  水晶体の濁りにより光が乱反射するため、
  明るいところではまぶしく感じられます。

• 二重、三重に見える

  水晶体の中心部と周辺部の屈折がかわってくるため、
  物が二重、三重にみえることがあります。

• 近視の進行

  水晶体の濁りが強くなりことにより屈折力が増し、
  近視が進行します。

水晶体が加齢変化に伴い黄白色っぽく濁ることが多く、
白内障が進むと黄白色のフィルターがかかったような見え方になってしまいます。

白内障の原因

白内障になってしまう主な原因には、以下のものがあります。

• 加齢性白内障

  ほとんどの白内障は加齢によるものです。
  白髪や肌のしわと同じで誰にでも生じるものです。

• 外傷性白内障

  目に物が強く当たったり、
  目の中に入った異物によって 発症します。

• 全身疾患に合併する白内障

  糖尿病、アトピー性皮膚炎などにより
  生じることがあります。

• その他の白内障

  ステロイド剤、放射線などによるものです。

白内障の治療法

白内障が軽度で、視力に影響が少ない場合は
点眼薬による治療を行います。
ただし点眼薬は完全に白内障の進行を防止することは
不可能で、
進行を遅らせることが目的となります。

白内障が進行し、いったん濁ってしまった水晶体を
元の状態に戻すためには、濁った水晶体を取り除き、
人工の眼内レンズを入れる手術を行います。

手術のタイミング

基本的には、日常生活に不自由を感じるように
なってきたときに手術を行います。
白内障は進行度合いによっては手術の難易度があがり、
合併症発症の確率が増すだけでなく、
緑内障などの他の疾患を併発することがあるため、
適切な時期に手術をすることが大切です。

白内障の手術

手術は局所麻酔で行います。
手術時間は目の状態によって異なりますが、
約15分～20分程度です。
痛みはほとんどありません。
手術の前には手術用の点眼を１時間ほどかけて行います。
また、手術後は回復室で30分程安静にしていただきます。

手術までのスケジュール

手術を受けるにあたって問題がないかどうか血液検査をはじめとした全身検査や、白内障以外に眼疾患がないかチェックを行い、眼内レンズの度数を決めるための検査が必要になります。
全身状態によっては手術に支障をきたすため、内科での検査を受けていただく場合があります。

• 視力・眼圧・精密眼底検査　角膜内皮細胞・眼軸測定　血液検査　等
• 日帰り白内障手術を受けるにあたり、健康上問題ないかの診断をお受けいただきます。
• 手術後にご帰宅いただきます。片目眼帯となります。

手術後の通院

どのような手術においても
術後の管理がとても大切です。

安全といわれる白内障手術においても、合併症で視力低下や失明にいたる場合がありうるため、注意が必要です。
術後は、合併症が起きていないかチェックするため、決められた頻度で定期検査を受けていただきます。

手術の費用

治療費用は、保険対象となります。

負担割合１割の方は約１万６千円、
負担割合３割の方は約４万８千円が目安です。
症状に程度によって治療の内容や投薬内容が変わるため、
多少前後することがあります。